2010年6月22日火曜日

『Saturday Night』

かつて
神に仕える少女を知っている

いまはただ
忘れているだけ

いまはただ
記憶喪失者

きっと憶い出す
きっといまのまま

素直な心で
いてくれたら

Saturday Night
天使は寄り添い肩を抱いているよ

おれがどこかからかいつの間にか知るやつ

彼女にやさしい微笑みを与えてやってくれよ

それがただおれの望み それがただおれの役目

奇妙な話

土曜日の夜は煙に巻かれた堕天使の祈り

女神様は繋がれたまんま

悪魔のお帰りを待つ

昼のライオンは

夜の海で

美しい髪を

棚引かせ泳ぐ

堕天使は悪魔に

ただ憧れただけ

ありもせぬ幻影に

ただ魅せられただけ

それがまたいいじゃない

土曜日の夜は 日曜の朝を

迎えに行こうとしただけ

羨ましい限りのこの街

歓楽街

享楽者たち

活気に満ちた湿気た通り

誰も知らないルームナンバー

彼女にとって秘かな光

誰も知らない部屋

それも愛

お祭り騒ぎ

嫌いじゃない

乱痴気騒ぎ

嫌いじゃない

絶頂もどん底もなく

シーンは流れる

シーンは流れる

シーンは流れる水のよう